StarServer フリーWP 終了に伴い、FC2 ホームページの WordPress にお引越しした話。
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移設の概要
ちょうど5年前、Netowl の無料ワードプレス上に記事掲載を開始。
その後、プランのラインナップ, 管理画面などの変更で次第に隅に追いやられ、
後半には定期的に「無料更新」ボタンの押下が必要になったり、
徐々にサービスの先細りを感じていた折、半年前ついに StarServer フリーWP 終了 がアナウンスされ、
これまでお世話になった StarServer フリーWP (旧 heptech.wpblog.jp) から、
どこか他のサービスに移設することを検討せざるを得なくなった。
この手の作業はいつも直前になってからしか始めないので、あまり深く検討した訳ではないが、
使ったことのある FC2ホームページ (web.fc2) が WordPress サービスを始めたということで試してみることにした。
wpblog からの移転については以下を参考にした。
移設元のバックアップ
WordPress の移設というと、All-in-One WP Migration を使うという手があるが、
PHP, WordPress や plugin のバージョン不揃いでうまくいかなかったり、
サイトやPHPの設定で扱えるファイルサイズによる制約で失敗したりすることがある。
今回はまさしく後者の制限でこの手は使えなさそう。
無料レンタルサーバー間なので致し方ない。
少し手間だがいくつかのプラグインの力を借りながら、手作業で進めることにする。
記事データのエクスポート
WordPress ダッシュボードから ツール → エクスポートに進み、
「全てのコンテンツ」を選択してダウンロードする。
rawデータの取得
FTP から構成ファイルを直接ダウンロードする。
wpblog (フリーWP) のサーバー管理ツール → FTPアカウント管理 から接続情報, ステータスを確認する。
定期的に自動で無効化されているような気がするので、明示的に有効化する必要があると思う。
ウィジェットのエクスポート
プラグイン: Widget Importer & Exporter を導入して、移設元のウィジェット設定をエクスポートする。
移設先の準備, 設定
必要に応じて FC2ID の取得, FC2ホームページと WordPress サービスを開始して、
デフォルトテーマでサンプル記事などが表示される状態であることを確認しておく。
WordPress ダッシュボードの 設定 → 一般から各種設定を行う。
また 設定 → パーマリンク は移設元と同様に設定しておいたほうが良いと思われる。
プラグイン
移設元に導入していた各種プラグインを個別に入れ直す。
そのほか、移設に際して後述の手順で必要なため、以下を導入する。
- Widget Importer & Exporter
- Search Regex
- (File Manager)
ウィジェット
移設元でエクスポートしたウィジェット設定を、Widget Importer & Exporter プラグインでインポートする。
記事データのインポート
WordPress ダッシュボードから ツール → インポートに進み、
移設元でエクスポートした記事データをインポートする。
「添付ファイルをダウンロードしてインポートする」にチェックを入れる。
基本的にはこれでほぼすべての記事データ、メディアがコピーして配置されているはずであるが、
一部、旧環境ではメディアで扱われていたが、新環境で扱われないものなどがコピーされていないので注意する。
私の場合は、特定の固定ページで用いていた専用の *.js ファイルがコピーされていなかったので手動でコピーした。
後述のテーマ反映後の確認時に、この点も合わせて確認したほう良いだろう。
ページ内リンクなどの修正
ページ内リンクなど、移設元の WordPress 内自身へのリンクが移設元を指し続けているので、
先ほど導入した Search Regex プラグインを用いて修正する。
注意点としては、WordPress 一般設定の「WordPress アドレス」と「サイトアドレス」の関係が、
移設元と異なる場合など、ひと工夫必要になる場合がある。
このページも該当していて、このサイトでは以下のようになっている。
- WordPress アドレス: https://heptech.fc2.page/wordpress
- サイトアドレス: https://heptech.fc2.page/
この場合、別ページへのリンクは「サイトアドレス直下」、
画像などのメディア類へのリンクは /wordpress 以下へのリンクとなっている。
移設元ではこれらが同じ設定になっていた。
私は以下のように2段階で修正した(移設元のアドレスは heptech.wpblog.jp)
- heptech.wpblog.jp/wp --> heptech.wpblog.jp/wordpress/wp
- heptech.wpblog.jp --> heptech.fc2.page
テーマ
移設元で使用していたテーマを追加する。
テーマを追加しても、各テーマの細かなカスタマイズは反映されないので、
わかりやすいところではヘッダー画像など、改めて再設定する必要がある(次のステップに含まれる)。
細かな調整など
この時点で表示は移設元と全く同一にできているはずなので、
いくつかのページについて上から下まで表示を、移設元と移設先で比較しながら調整する。
- テーマの設定
- メニューの項目, リンク先など
- プラグインの個別設定など
転送作業など
移設元と移設先で同じ内容の同じサイトを共存させておくと、
Google先生に嫌われてしまうのでアドレス変更をお知らせしておきます。
合わせて移設元へのアクセスを移設先へ転送させる設定を行います。
移設元&先の所有権確認@Search Console
移設元と移設先、両方のアドレスを Google Search Console に追加し、その所有権確認を済ませます。
所有権の確認はいくつか方法がありますが、HTML-tag を header.php に追加するのが簡単でしょうか。
Google Analytics を使っている人はそちらでも良いでしょう。
何らかの方法で、所有権確認を済ませてください。
FC2ホームページでは「WP Fastest Cache」の有効化を推奨されていますが、
上記の所有権確認が通らない場合、設定前のキャッシュが参照されている可能性があります。
上記設定追加後、所有権確認の前に、同プラグインのキャッシュの削除を一度しておくことをお勧めします(一敗)。
転送設定@移設元
Search Console でアドレス変更を設定するには、移設元から移設先への転送設定が成されていることが必要です。
そうでなくても、検索やお気に入り等からの移設元へのアクセスを正しく移設先へ転送しておくことは重要です。
転送設定には Redirection プラグインを使います。
このプラグインを移設元にインストールし、以下のように設定します。
- ソースURL:
^(?!.*wp-login.php)
- 「正規表現」にチェックを入れる
- ターゲット URL:
http(s)://[移設先]$1
この辺りは参照元をそのまま拝借しました。
このように設定することで、移設元のダッシュボードへのログインは可能にしつつ、
それ以外のアクセスを全て移設先へ転送できます。
アドレス変更設定@Search Console
再び Google Search Console に戻って、移設元を選択、
左側のメニューから設定 → アドレス変更へ進み、変更先として移設先を設定します。
上で済ませた転送設定などの確認の後、移設元から移設先へのアドレス変更が受理されます。
移設後の感想
SSL/https 対応
移設前にあまり真面目に検討していなかったのだが、
サブドメインでのサービス提供ということもあって(?)、SSL/https には対応しているようだ。
最近は https化が一般的になってきているようなので、このへんを意識しないで良いのは良かったかも。
アクセス
移設元のフリーWP は3月末までということで、執筆段階では移設元から転送設定になっている。
それでもアクセス数は移設前の6割くらいか。
Search Console からアドレス変更手続きをして、
Google 検索からのリンク先も移設後のこの場所になっているようだから、
単純にドメイン等も含めた掲載順位がそれだけ下がったということだろうか。
Google Adsense
実は移設前のページには Google Adsnse が貼られていました。
その導入に際してはあまりややこしい設定や審査が無かったように思うのですが、
移設後のページには別途審査が必要という案内が。
審査をリクエストするにはトップレベルドメインが必要なようです。
この WordPress のように無料のサービスはほとんどサブドメインでの提供なので、
つまりはそれは GoogleAdsense を使いたくば、独自ドメインくらいは取得せよということのようです。
この辺は必須ではないので、一旦取り払って様子を見てゆるりと検討したいと思います。